修業年数は各コース1年です。
目次
掘削(くっさく:土砂や岩盤を掘ることを意)の手法はスコップを用いて人力で掘削することから、大型の機械を用いて地下資源を開発する掘削まで幅広くあります。
この専門学校では、大型の機械を操作して坑井(こうせい:地面に掘ったあなの意)を掘削する技術を教えます。
本校で学ぶ掘削技術は「ロータリー掘削」です。ロータリー掘削には、ロータリー掘削機を用いて掘削する「ロータリー式掘削」と、スピンドル掘削機を用いて掘削する「スピンドル式掘削」という2つの技術があります。
授業は前期と後期に分かれ、前期は各コース共通でロータリー掘削の基礎を学び、工期は「ロータリー掘削コース」「スピンドル掘削コース」「管理者養成コース」の3コースに分かれてそれぞれの技術・知識を学びます。
授業のほかに、夏季休暇中に会社訪問、9月に入社試験、10月以降に採用会社による掘削現場見学・実習を予定しています。
ロータリー掘削コース
エネルギー開発や地球温暖化対策に興味がある人におすすめの技術者養成を目的としたコースです。
ロータリー式掘削とは
ロータリー式掘削は地熱、石油ガス、温泉などを開発します。
ロータリー式掘削は主に石油や天然ガスの掘削技術として発展しました。掘削に際してはより多くの人員、大掛かりな機材、長期間の作業を要し、掘削する抗井もより大口径のものになります。
掘削技術専門学校のロータリー掘削コースでは、後期に掘削シミュレーターを用いた実習を行います。この掘削シミュレーターを導入しているのは日本では掘削技術専門学校のみです。
受講可能な科目の例
- ロータリー掘削地上装置実習(1)
- ロータリー掘削地上装置実習(2)
- ロータリー掘削実務実習
- ロータリー掘削装置の点検整備実習
想定される就職先
地熱井・石油ガス井・温泉井掘削会社
スピンドル掘削コース
地質調査、火山調査、地震調査などに興味がある人におすすめの技術者養成を目的としたコースです。
スピンドル式掘削とは
スピンドル式掘削は地質調査や火山・地震調査、防災井戸などの掘削に用いられます。
スピンドル式掘削は地質調査や鉱山開発に主に用いられています。掘削の人員、機材、期間、いずれも比較的小さい規模で実施できるため、フットワークの軽さが特徴です。
掘削技術専門学校のスピンドル掘削コースでは、後期に実際のスピンドル式掘削機を使用した実習を行います。掘削機は実際の掘削現場と比べても遜色のない機材を導入しています。
受講可能な科目の例
- スピンドル掘削地上装置実習(1)
- スピンドル掘削地上装置実習(2)
- スピンドル掘削抗内機器
- スピンドル掘削実務実習
- スピンドル掘削装置の点検整備実習
想定就職先
地熱調査井・地質調査井・温泉井・水井戸掘削会社
掘削管理者養成コース
掘削の発注側に立って資源開発や各種調査に携わりたい人におすすめの管理者養成を目的としたコースです。
開発会社や調査会社の特徴は、掘削する土地の選定や計画立案など開発の上流工程に携わる点です。
掘削技術専門学校の授業の特徴としては、掘削位置の選定、掘削後の坑井評価(どのくらい蒸気が出るか)、安定した蒸気の生産法、地熱発電機の基礎、地熱エネルギー利用技術などを学びます。
受講可能な科目の例
- 物理検層(2)
- 安全教育(3)
- 坑井地質、地化学・物理探査の基礎
- 地熱レザーバーの評価
- 蒸気生産・発電の基礎
想定就職先
地熱開発会社、その他資源開発・調査会社